かなり変わったお話…今頃気づく。
去年の秋の話です。中学生の生徒が大人のクラスの稽古に参加して帰りが遅くなったので家まで送り届けたのですが、その帰り道で高速道路の橋げたにぶつかり大破したワンボックスカーと遭遇しました。
事故はまだ起きたばかりで、タイヤは歪み車の3/1は原型をとどめておらずエンジンルームからでた煙が運転席にも入ってきています。ぶつかった衝撃でクラクションが鳴りっぱなしでした。
走らせていた自分の車を停め、恐る恐る(火が吹き出たらやばいなと思いつつ)中に人がいないか確かめに…。
運転席には胸を強打した女性がぐったりしていて、「だいじょうぶか!」と声をかけながらシートベルトを外して運転席から引きずりだしました。煙が車内に充満していたので、そばにいて火でも出たらこの人も私もただではすまないぞと思い、女性をかかえながら結構あせって事故車から離れました。
幸い女性は軽傷で しばらくすると会話ができるくらいまで意識も回復したので 警察に連絡したり、家族に連絡をとったりと、現場で小1時間ほど何だかんだたずさわっていました。
無事に現場から離れることができ、家路を急ぐ車の中で
「いやぁー 久しぶりに事故車から人を引きずり出したなぁ…」 と回想しながら
「あれ?」
あることに気が付いた
「久しぶり??」…。
…私は事故現場で大破した車の中から人間を引きずり出したのは今回が初めてではない事に今頃…
あらためて気づく 汗
生涯の中で事故車から人間を引きずり出す経験をする人自体、 殆どいないのでは?と、ふと思う。
実はここ15年くらいの間に全部は覚えていないけど…10人以上は引きずり出している…|д゜)
シチュエーションも盛り沢山。
私が車で走行中に私の前を走っていた車に一時停止を無視した乗用車が側面から激突!2メートル下の側溝に落ちて横転したり×3//
後方の車に同様のシチュエーションで大破×1//
交差点でぶつかった車がそのまま横転して大破×1//
田舎道の交差点で出会い頭にぶつかった2台が大破、乗っていた人達が外に5人ころがっていて、運転席と助手席に一人ずつ ぐったり(死人や重体の人が出ていなのが不思議なくらい…)まだまだ沢山ある…。
助ける方も必死です。人はこういう場面に出くわすと考えるより先に、まずは救出、と勝手に身体は動くものなのです。
車が横転した場合
殆どと言っていいくらい運転席側のドアとか車体が変形しているので開かない。最初の頃は(なんだこの最初の頃って絶対おかしいだろう…書きながら思う汗)あかないドアを必死で引っ張り横転した車がずれたり(車種にもよりますよ)、ドアノブ壊れて手を怪我したり(日頃のトレーニング+火事場のくそ力で本当にそうなる笑)経験を積むうちにだんだん慣れてきて(これもおかしいだろう)リアのハッチがある場合はそこをこじ開け進入、シートベルトで宙ぶらりんの運転手を外に出す。今回の様に煙がもくもく出ていたのは数回しかなかった様な気がします。まあ、どれもレスキュー呼んで特殊工具を使用して救出しなければいけない状況ではなかった事もありますが…。
何で今更と思うかもしれませんがこの手の話があった場合、皆さんは他の人に聞いて聞いてとばかりに話されると思いますが、私はあまり話さないんですよ。それが他の皆さんにもおこっている日常と思っていたんですね。
奥さんに話す機会があって、「じつはさぁ 俺ね…」って話していくうちに奥さんからも絶句され、笑われて、そこでまともではない事に気づく^^;
でもこれって一歩間違ったら被害者は私ですよね、走行中に私の前後の車に突っ込んできている訳なんで、数秒ずれていたら私に命中です。
そうだ、救出とは関係ないのですが、1度こんな事がありました。
道場での練習後みんなで雑談していたら凄いクラッシュ音がして、目の前の春駒通りを運転ミスで縁石に乗り上げ横転した乗用車が火花とガソリン撒き散らしながら2、30メートル逆さまで走行。
それを見ていた嗣治が今までに聞いたことのない声で驚き(こっちの方が笑えた)横転した車に道場生でかけよったら、中から蜘蛛の子を散らしたように若者が這い出て来て(多分定員オーバー)事故を起こした車からダッシュで離れていきました。この後、消防車が来たり警察来たりと慌ただしかったのですが、奇跡的に怪我人が一人も出てなくて本当に良かった。
そういう状況に遭遇したらまた頑張って助けますが…もうそのシチュエーションはいらないですよ、皆さん安全運転で大切な人が待っている家に帰って下さいね。